
ワン
ゆっけ先生、小動物から産業動物に動いた話、もっと詳しく聞きたいです。きっかけとか、移住のリアルとか。

ゆっけ
わかった、今日は隠さず全部書きます。「人生変わった」 というのは大げさじゃない。それくらい変化が大きかった転職でした。
「小動物から産業動物 = 牛飼いになるイメージ」 で動けない人が多い。その先入観を全部更新する 体験談です。
本記事でわかること
- 小動物→産業動物に動いた きっかけ
- 移住前の 葛藤と家族との対話
- 移住の 準備(住居・車・心構え)
- 実際に動いてからの 生活の変化
- 1年経った今の 正直な評価
小動物臨床時代の私
当時28歳、東京都内の中規模動物病院で勤務医をしていました。
数字で振り返る当時の生活
| 項目 | 数字 | |---|---| | 年収 | 480万円 | | 月の労働時間 | 280時間(残業80時間) | | 年間休日 | 100日 | | 通勤時間 | 片道1時間 | | 家賃 | 11万円(1K都内) | | 夜間呼び出し | 月3〜5回 |

ゆっけ
数字だけ見ると「業界では普通」 なんですよ。でも、普通がきついんです、この業界。
動いたきっかけ
きっかけは1つではなく、いくつかが重なりました。
① パートナーの「体大丈夫?」 の一言
ある日、当時付き合っていた相手に 「最近、笑ってないよ」 と言われた。自分ではわからなかった変化を、外から指摘されて気付いた。
② 同期の体験談
獣医学部時代の友人が、地方で産業動物獣医として働いていた。久しぶりに会ったら、明らかに表情が違っていた。年収・休日・生活の余白、全部が違っていた。
③ 体に出始めたサイン
- 朝、目覚ましの前に目が覚める
- 食欲が落ちる
- 休日も病院のことを考えてしまう
これに気付いた時、「動かないと壊れる」 という確信に変わりました。
葛藤と家族との対話
自分への疑問
- 6年間、小動物臨床のために学んできたのに、捨てるのか?
- 牛なんて触ったことないのに、本当にできるのか?
- 都会暮らしを離れることに、自分は耐えられるのか?

ゆっけ
特に 「6年間が無駄になる」 という呪い が強かった。これは多くの人が同じところで詰まると思います。
家族への報告
両親への報告が一番怖かった。「せっかく国家資格を取ったのに」 と言われると思っていたから。
実際の反応:
「あなたが元気でいられるなら、どこで何の仕事してもいい。 帰ってこられる距離なら、なお良い。」
予想を裏切る言葉でした。家族は健康と幸せを一番に願っていることに、改めて気付かされた瞬間。
パートナーとの対話
幸い、パートナーは 「一緒に動こう」 と言ってくれた。リモートワークができる職種だったのも大きかった。
ライフイベント前に動いた ことが、結果的に正解でした。
移住の準備
① 求人探し
エージェント2社に登録。「小動物から産業動物への転職」 という相談で、意外と歓迎されている ことを知りました。
エージェント談: 「最近、小動物臨床から動く先生、多いんですよ。産業動物側も小動物経験者を求めています」
② 住居探し
地方の家賃の安さに衝撃。都内11万円の家賃 → 地方5万円で1.5倍広い物件。
③ 車の購入
産業動物獣医は車必須。中古の軽自動車を80万円で購入。維持費は月2万円程度。
④ 心構え
「牛を扱った経験がない」 不安は、実際に現場に入ったら3ヶ月で消えました。先輩がついて教えてくれるので、不安は杞憂。
動いた直後の変化
動いて1ヶ月で起きたこと
- 朝、目覚ましで起きるようになった(早朝の早覚めが消えた)
- 食欲が戻った
- 休日に「何もしない」 ができるようになった
- 夜の呼び出しが激減(月0〜1回)
動いて3ヶ月で起きたこと
- 体重が3kg戻った
- パートナーと一緒に過ごす時間が3倍に
- 趣味(読書)を再開できた
- 仕事のことを家に持ち帰らなくなった
動いて6ヶ月で起きたこと
- 「もっと早く動けばよかった」 と心から思うようになった
- 産業動物の仕事の面白さに気付いた
- 地方暮らしの良さに目覚めた

ワン
仕事の面白さって、どんなところで感じましたか?

ゆっけ
「農家さんとの関係性」 ですね。1頭1頭ではなく、牛舎全体・農場全体を診る視点 が新鮮で。経営や繁殖計画にも関われるので、知的好奇心が刺激されまくりです。
1年経った今の正直な評価
| 項目 | 都内・小動物 | 地方・産業動物 | |---|---|---| | 年収 | 480万円 | 620万円 | | 月の労働時間 | 280時間 | 200時間 | | 年間休日 | 100日 | 120日 | | 家賃 | 11万円 | 5万円 | | 夜間呼び出し | 月3〜5回 | 月0〜1回 | | 趣味の時間 | ほぼゼロ | 週10時間以上 | | 体調 | 慢性的疲労 | 快調 |
失ったもの
- 都心の文化的刺激(美術館・ライブ)
- 小動物との細やかな関わり
- 同期との物理的な距離感
得たもの
- 健康
- 時間
- 金銭的な余裕
- パートナーとの関係性
- 新しい仕事の面白さ

ゆっけ
トータルで評価して、200%動いて正解だったというのが本音です。失ったものはあるけど、それ以上に得たものが圧倒的に大きい。
同じ動きを考えている人へ
動く前に考えておくべきこと
- パートナーの仕事:リモートか、地方でも続けられる職か
- 家族との距離:実家までの所要時間
- 車の運転:地方では必須スキル
- 5年後の自分:その地で骨を埋める覚悟があるか
動くときに失敗しないコツ
- まず 見学に行く:1日体験できる施設も多い
- 複数の地域を比較:地方の中でも環境差は大きい
- エージェント経由で情報収集:地方の産業動物求人は非公開が多い
まとめ
- 小動物→産業動物の転職は 「人生を立て直すルート」 になり得る
- 年収・休日・健康・金銭面、ほぼ全項目が改善
- 牛の経験ゼロでも 3ヶ月で慣れる
- 移住には パートナーとの対話 が最重要
- 動いた人の 9割が「もっと早く動けばよかった」 と言う
「都会の小動物臨床で消耗している」 と感じている人は、産業動物という選択肢を真剣に検討する価値があります。

ゆっけ
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